合気道は日本古来の伝統をふまえた武道です。開祖・植芝盛平が数多くの流派の古武術を

極め、それらの古武術の奥義を統合して新しい武道として編み出したのが「合気道」です。

合気道は、古武術の奥義を一段と飛躍させた武道の集大成であり、また同時に、現代社会

に即応しながら新しい工夫が加えられた現代武道です。

 

大東流合気柔術宗家 武田惣角

合気道開祖 植芝盛平

 

植芝盛平は若くして起倒流柔術、柳生流柔術を修め、35歳の時、大東流合気柔術の宗家・

武田惣角と出会い、大東流合気柔術を学びました。

大東流合気柔術はもともと江戸時代から続く会津藩の「御留技」(門外不出の秘技)とされて

いた武術で、その実戦性の高さには定評がありました。

盛平は他の柔術の技術を大東流合気柔術と融合させることを研究、精進を繰り返しました。

こうしてたどりついたのが現在の合気道の元になる「合気武術」でした。

1948年、盛平は合気武術を合気道という名に変え、文部省からの認可を得ました。

これが合気道のはじまりです。現在、合気道は多くの流派に分かれています。

それらのなかで植芝盛平の系統を引いているのが植芝守央を道主とする「合気会」です

 

「合気会」では伝統的に試合は行われていません。相手の攻撃に対する対処法や反撃法に

ついて、その足捌きから位置取り、タイミングなどを徹底した反復練習によって学ぶのが

合気道における基本的な練習法です。だから、一般的な合気道には空手や柔道のような

「競技」「スポーツ」という側面はありません。あくまでも武道精神を尊重して、しかも現代が

求めるものに応えながら現代武道として発展してきました。合気道の最大の特徴は、日本の

伝統を伝えながら新しい息吹を吹き込んだ純粋な現代武道であるという点にあります。